「阿蘇山」とは単体の山ではなく、根子岳・高岳・中岳・烏帽子岳・杵島岳の五つの山の総称で、阿蘇五岳と呼ばれています。
阿蘇中岳噴火警戒レベルが高いときが続き、なかなか登れず残念な思いをしていた時もあったのですが、今現在(2023年6月)は、噴火警戒レベルは1に引き下げられ、火口周辺立入規制も解除されています。
全国どころか海外からも登山客が訪れる人気観光スポットでもあるので、今回紹介するミヤマキリシマを楽しむ2ルートは、登山口近くまでしっかりバスも通っていてアクセスも良く、レストランやグルメも楽しめる場所となっています。
活火山である中岳の火口の迫力、月面探査しているような砂千里での非日常感、そして、九州ならではのミヤマキリシマでピンクに染まる山肌など、やっぱり山って素晴らしいと再確認する山旅ができます。
1. 満開情報
天気の関係もありますが、たくさん咲いているときに行きたいですね。ヤマップの活動日記を検索するか、阿蘇市が公表している「阿蘇の花々開花情報」で、確認してから出かけましょう。
2. 福岡からのアクセス(阿蘇駅から登山口まで)
まずは、阿蘇駅まで向かいましょう。
阿蘇駅からは、阿蘇火口線のバスを使って登山口までアクセスします。運行本数は1時間に1本くらいしかないため、スケジュールを計画的に決めておくことをお勧めします。
阿蘇駅は始発になるので、ほぼ予定通り発車します。バス案内所の自動販売機でバスチケットを購入することも出来ますが、ICカードも使えます。
阿蘇五岳のうち、烏帽子岳、杵島岳へは、阿蘇火口線で「阿蘇火山博物館」下車。
中岳、高岳へは、阿蘇火口線で「阿蘇山上ターミナル」下車。
根子岳へは、阿蘇駅からではなく高森駅からアクセスするのが良いようです。今回は紹介しませんが紅葉がきれいな山です。
3. 烏帽子岳 周回コース
標準コースタイム 1時間56分 登山口にトイレ、コインロッカー、レストラン多数あり
ミヤマキリシマを堪能できる素晴らしいコース。下山後、歩き足りなければ、咲き誇るミヤマキリシマを見上げながら、草千里を歩き回るのもめちゃくちゃ楽しい。比較的登るのが優しい山なので、観光客がスニーカーで歩いていることもあります。
阿蘇駅からバスで向かいます。下車は「阿蘇火山博物館」バス停。570円。バス案内所の販売機でバスチケットを購入することもできますが、ICカードも使えました。
「火山博物館内」の1階はフリースペースとなっており、コインロッカーや観光案内所もあり便利です。
バスを降りた瞬間から風光明媚な草千里の風景が広がり、テンション爆上がりです。
草原地帯である草千里の向こうに見えるのが烏帽子岳です。これだけ遠くても、山肌がミヤマキリシマで薄っすらピンクに染まっているのが分かります。
馬や池を眺めながら、草千里の中を歩いていきます。気持ちいい!ちなみに乗馬体験は1500円。
草千里を抜け、いざ登っていきます。ミヤマキリシマのピンクが目前に。
おお!思ったよりずっと咲いていて最高じゃないですか!
あまりに綺麗でゆっくりとここまで歩いてきましたが、もうそろそろで下山です。今度はこのミヤマキリシマを下から眺めたいと、下に見えるあの草千里の中の道を歩こうと決めました。
下山後は、草千里の中を歩きます。草千里の中にあるこの小高い山は、駒立山というのだそう。時々落ちている馬の糞に気を付けながら歩きます。
遠くに見えるのは、中岳の噴火口。明日はあの辺りまで歩くのかと思うとわくわくが止まりません。
すばらしい景色の中を歩けて大満足でした。
下山後、レストランやコーヒーショップなどもあり、草千里を眺めながら一息つけます。
4. 砂千里登山口 中岳-高岳 往復コース
標準コースタイム 5時間16分 「阿蘇山上ターミナル」にトイレ、コインロッカー、売店などあり
このコース上では、皿山のふもとの方と、高岳から斜面にミヤマキリシマを見ることができました。
2023年5月現在、皿山迂回ルートではなく、砂千里登山口から登山を開始することができます。噴火警戒レベルが上がると、歩けなくなるルートなので、まさに行けるときに行っとけ!です。
「阿蘇駅」から「阿蘇山上ターミナル」へは片道650円でICカードも使えますが、1300円の「阿蘇火口線1日乗車券」を購入しておくと、途中下車もできてお得です。
「阿蘇山上ターミナル」には、売店があり、火山灰ソフトなどが人気です。わたしは、熊本名物「いきなり団子」をいただきました。コインロッカーやトイレもありますよ。
「阿蘇山上ターミナル」で何も購入しないときは、「阿蘇山上公共トイレ」の方を使いましょう。
「阿蘇山上ターミナル」バス停から、砂千里登山口まで歩きます。さっそくミヤマキリシマがお迎えしてくれました。右手に皿山があるのですが、その麓にもミヤマキリシマが咲いています。眺めながら登山口へ向かいます。
登山口に到着です。記帳をしておきましょう。
砂千里です。見渡す限り砂。月面歩きをしている気分を味わえます。
登っていくと、活火山である中岳の噴火口を見ることもでき、ド迫力を味わえます。
中岳へとやってきました。
高岳の奥に、見頃はまだですが、ミヤマキリシマが薄っすら見えます。
高岳から来た道を引き返しました。
下山後、せっかくなので、観光客にまじって火口見物をしてきました。たくさんの退避壕があります。ひとつの退避壕に60人入るそう。
お!近い!
くまもんのラッピングバスで「阿蘇山上ターミナル」バス停まで帰ることもできます。
わたしは、ミヤマキリシマを見ながら、徒歩でバス停まで行きました。
5. まとめ
どちらも、間違いなくおすすめできる素晴らしいルートです。阿蘇山は活火山です。噴火警戒レベルが上がる前に登れるときに早めに登っとけと本当に思います。
まだ、未踏の人は、火山情報も確認しながら、ぜひお早目に。
ちなみに、阿蘇ひとり旅モデルコースをつくってみました。良ければこちらもご覧ください。