山旅も無事に終えたし、天気予報通り雨が降ってきたということで、「EX予約サービス」のアプリから乗車する新幹線を変更して早目に新大阪から博多へ帰ることにしました。
わたしは、エクスプレス予約という東海道・山陽・九州新幹線の有料会員制予約サービスに入っているので、切符購入後でも予約の変更は何度でも手数料無料です。
変更しようとすると、「S Work席」という見慣れない席が選択できるようになっていました。追加料金の設定はなく、自由席ともお値段が変わらないということで俄然興味がわいてきます。しかも、調べてみると駅窓口では予約できず、ネット予約「EX予約」と「スマート予約」限定ではないですか。限定という言葉に弱いわたしが変更し乗ってみたところ、快適な乗り心地だったので、ここでシェアしたいと思います。
1. 「S Work(エスワーク)車両」とは
ビジネスパーソン向けに車内での通話やオンライン会議を気兼ねなくできる「S Work(エスワーク)車両」が新幹線「のぞみ」の7号車に導入されました。
利用期間は通年ですが、GWや夏休みなどは対象外です。なお、購入可能期間は28日前から、列車発車時刻の4分前までです。
パソコンの打鍵音、携帯電話、Webミーティングの通話音等、仕事を進めるうえでの最低限の作業音はお互い様ですが、歓談や座席の回転は控えないといけません。ひとりでしか予約ができないので、それも当然ですね。
わたしは出張ではありませんが、ひとり旅だし、席でパソコンの作業をする予定だったのでちょうどよいではないですか。今まで普通に使っていた車両をそのまま使っていて、お客さんの層をわけたという感じですね。
ほかに違うところがないか調べていたら、Wi-Fiサービス「S Wi-Fi for Biz」が使えます。従来の「Shinkansen Free Wi-Fi」の約2倍の通信容量だし、接続時間の制限もないということで、これは良い。
2. 乗り心地
7号車に乗り込んで席に座ると、座席に「S Work車両」のご案内というリーフレットがありました。
静かな席のはずなのに、声が聞こえるなあと思ったら車掌さんでした。どうも間違えて乗ってきたお客さんとお話をしているようです。それ以外はとても静か。
「Webミーティングや携帯電話での通話も、まわりのお客様へのご配慮の上、座席でもご利用いただける」とリーフレットに書いてありますが、そのような人は見かけず、本当に静かでした。これだけ静かだと声は筒抜けで仕事の内容を聞かれるのもちょっと気が引けるのではと思うぐらいでした。
普通指定席の車両を覗いてみると6、7割埋まっていましたが、ここ「S Work車両」は、3、4割しか埋まっていず、空いていたので快適でした。
私のとなりの席には、結局誰も乗ってくることがなく、最後までひとりでした。通路を隔ててとなりの3人席に座っていた人も、ずっとひとりだったので、その人は3人席を独り占めでした。
3. まとめ
2021年に、コロナ禍による行動制限やオンライン会議の普及で減ったビジネス目的の利用を回復させたい考えで作られた「S Work 車両」。とても気に入りました。
他の新幹線にも導入すればよいのにと思っていると、2023年10月20日から「ひかり」と「こだま」にも対象を広げ、新たなビジネス客向けの座席を設けるとの発表がありました。
7号車のうち3列並びの座席の真ん中5席をつぶし、計10席を新しい座席に変えるそう。折りたたみ式のテーブルにも傾斜をつけ、パソコンを使いやすくするのだそうです。普通車指定席の料金に1200円追加の支払いが必要だそうですが、隣の席には絶対人が座らないし仕事がはかどるのであれば安く感じるかもしれません。
4. 余談 / 食事も可能
「S Work 車両」では、普通車両同様に食事も可能です。
今回いただいたのは、「若廣」の鯖鮨焼鯖寿司弁当です。福井県の名物でJR新大阪駅構内で購入しました。
酢飯は、そこまでお酢を効かせていないタイプで、焼き鯖のほうは生姜と青紫蘇が鯖と酢飯の間に挟まっています。おいしい! 焼きではない普通の鯖鮨の方は、青紫蘇はなしの生姜のみですが、これまた美味しい。おすすめです。